川崎多摩布教所慶念寺開所記念公開講座
「死から生、いのちをみつめる」
8月20日の日曜日に、JAセレサ川崎稲田支店の三階にて、開所記念公開講座「死から生、いのちをみつめる」を開催いたしました。当日は、天候も心配されましたが、雨も降らず、多くのみなさまがご来場くださったこと大変うれしく思います。
近隣にお住まいの方、私の実家のお寺のご門徒の皆様や、遠くからこの公開講座のことを知って足をお運びくださった方も多くいらっしゃいました。今回の公開講座は、私がお世話になっている築地本願寺の職員の方の紹介で、あそかビハーラ病院より、大島健三郎院長と花岡尚樹師をお招きして、行いました。
あそかビハーラ病院は、京都府の城陽市にある病院です。こちらの病院は、仏教精神を基本理念とする、伝統仏教教団(浄土真宗本願寺派)が単独で運営する独立型緩和ケア病棟です。病棟に僧侶が常駐し、心の不安やいたみを抱えた患者様、家族によりそい、ささえています。
公開講座の前半は、花岡尚樹師から始まりました。花岡師は、生老病死を二極化して考えてしまう私たちの視点を指摘し、その価値観の中では、生きていることが不幸になりかねないことを教えてくださいました。「移りゆく自分でありながら、変わらないことにしがみつく。しかし、変わりゆくことは不幸なのだろうか」という問いは私のいのちを見つめ直す大きな視座となりました。
続いて、後半は大島健三郎院長のお話でした。大島院長は、プロジェクターを用い、実例を挙げながら、緩和ケアにおける医療と仏教の実践的な関わりを紹介してくださいました。
一つ一つの実例は言葉で説明されるより、大きな衝撃と感動をもって「限られた時間を大切に。一日でもよく生きてもらいたい」というあそかビハーラ病院の情熱を伝えてくださいました。
会場が地元の方にも身近なJAセレサ(農協)ということもあり、多くの方にご来場いただけました。また、普段は京都で医療に従事しているお二人のお話は、滅多に聞けるものではなく、足をお運びいただいた方はみなさまは、口々に「今日来てよかった。すばらしい公開講座だった」とお声がけくださいました。
私にとってもみなさまと一緒に学べるとてもよい公開講座となりました。
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