彼岸花の別名

まんじゅしゃげ 
きつねのかんざし はなぢょうちん
ちんちんどうろう おみこしさん
あかおに おにゆり おにかぶと
かじばな ひぐるま はなびばな
うちへもってくるとかじになる

『ひがんばな』甲斐伸枝 作 福音館書店

 上は昨日ブログに書いた『ひがんばな』の一節で、彼岸花の別名です。娘は「うちへもってかえるとかじになっちゃうんだよねー」と言いながら咲き始めた彼岸花を眺めています。
 なんと彼岸花の別名は1000をこえるんだとか。これは検索をして得た知識なので、実際はわかりませんが多いことは間違いなさそうです。

 上の絵本を読むまでは、私も曼珠沙華まんじゅしゃげくらいしか別名は知りませんでした。2歳のころの娘(今は3歳)に

私「ほら、あれが曼珠沙華まんじゅしゃげだよ」

と言うと

娘「おまんじゅーしゃげ?」

私「曼珠沙華まんじゅしゃげ。」

娘「おまんじゅー・・・しゃげ?」

なんてやり取りをしておりました。娘はさっぱり覚えていません。がっかり。今年もできると思ったのに。

 さて、彼岸花の別名に「南無阿弥陀仏(なんまいだっぽ)」というのものがあるそうです。由来は「食べたら死ぬ」→「食べたらお陀仏」→「南無阿弥陀仏」というような具合らしいのですが。

 由来は別にしても、彼岸花が「南無阿弥陀仏」って有難いですね。お墓に彼岸花が一斉に咲く。お墓が南無阿弥陀仏でいいっぱいになるんです。川辺に、山に、いろんなところが「南無阿弥陀仏」でいっぱいになる。秋のお彼岸のご縁に「南無阿弥陀仏」が私の周りに満ち溢れる。

 もちろん阿弥陀様の側からはいつでもどこでも私に「南無阿弥陀仏」と届いてくださっています。しかし、私の側はいつも目を向けるという用にはできておりません。だからこそ、秋に一斉に咲く「南無阿弥陀仏」に私に入り満ちる阿弥陀様のおはたらきを感じさせていただきました。

 秋の一日を大切に過ごしたい。改めて彼岸花をみて感じたことでした。

たんぼばな
きつねのたいまつ のだいまつ
くびかざりぐさ ねこぐるま
ふでばな じゅずばな いかりばな
どくばな へびばな いちじばな
おばけ かったろ みちまよい
じゅうごや かみなり あめふらし
ひいひりこっこ したまがり
たこいも ちからこ しろぐわい
きつねのかみそり したぬぐい
はみずはなみず はなしぐさ
いっぽんかっぽん ちんからぽん………

『ひがんばな』甲斐伸枝 作 福音館書店

-日日慶念寺(ブログ)