7月の掲示「前に生まれんものは後を導き 後に生まれんひとは前を訪へ」

7月に入りました。いよいよお盆も近くなり、慶念寺もあわただしくなってきております。

今月の掲示は

「前(さき)に生まれんものは後(のち)を導き 後に生まれんひとは前を訪(とぶら)へ」

です。これは親鸞聖人が『教行信証』の最後に引用した、道綽禅師の『安楽集』の一文です。

慶念寺のお盆は7月から8月までお勤めをいたします。これは、川崎市多摩区という地域的なものもあります。ですから、7月に入ると、

そろそろお盆か…

とドキドキ緊張してきます。

毎年お盆の時期になると、得度して(お坊さんになって)最初のお盆のお参りを思い出します。

暑さと緊張でくらくらしていた私は、とあるお家でお経本のページが汗でくっついていることに気づかず、ページを飛ばしてお勤めをしてしまいました。

気づいた私は

すいません。もう一回やってもいいですか?

「お願いします」

一緒にお参りをしていたのはそのおうちのおばあちゃん。ニコニコしながら一緒にお参りをやり直してくれました。

それから、お参りをするたびにその時のことを一緒にお話をしておりました。

きっとおばあちゃんは、その姿をもって「阿弥陀様も親鸞聖人も、仏さまとなったご先祖様たちもお経を間違えたくらいで怒ったりしない」ということを私に伝えてくれていたのだと思います。

そのおばあちゃんも、数年前にこの世の命を終えお浄土へと参られました。きっと今ごろ仏様として私たちのことを見守り、導いてくださることと思います。

私も、どのような時にあってもお参りの時には笑顔を欠かさないようにしております。そしてまた、お経本をもってご一緒にお勤めをするときは

間違えたっていいんです。声に出して一緒に聞くことが大切なんですよ

とお声がけをさせていただいています。

先立っていった方の生前中のお姿を思い、そして今は、仏さまとなって今まさに私の手が合わさるよう「なんまんだぶ」と出るように、阿弥陀様や親鸞聖人と一緒にはたらいてくださっている。

今年のお盆は、このことを思いながらお参りいただければと思います。

お盆の時に私たちが「お参りしよう」と思うのは、阿弥陀様や先立っていった方々が「どうか仏法を聞いておくれ」とはたらき、導いてくださっているから。

私が思うのが先じゃなく、仏様の思いが届いているから私の心が動くんです。

お盆の季節、そのことを改めて味わわせていただこうと今月の掲示を

「前に生まれんものは後を導き 後に生まれんひとは前を訪へ」

にいたしました。

 

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6月の法話会

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