12月の掲示「ありがとうってつたえよう」

もう年末ですね・・・

思わず、掲示の隅に書いてしまいました。

娘も小学校に慣れてきたのか、放課後はお友達と遊ぶ機会がどんどん増え、ケンカをすることもしばしば。

でも、互いにちゃんと思いやりをもって接しているようで「ごめんね」「ありがとう」を言い合える関係を築けているようです。

さてさて、今月の掲示は

ありがとうってつたえよう

です。

慶念寺の周辺は小学生が沢山いるので、今年最後の掲示は1年生でもわかるようにひらがなで。

上にも少し書きましたが、小学校1年生になった娘。世界がどんどん広がって、できることもどんどん増えてきて、

でも、それにともなって衝突することや悲しい気持ちになることも増えてきたようです。

先日も、幼馴染の子とケンカをして所在なさげにしておりました。

でも、次の日にはもう仲直り。

お友達から「ごめんね」って手紙がポストに入っており、娘もきっと何かしら言葉をかけたのでしょう。

ケンカして、落ち込んでいるときにはあえて声をかけなかったのですが、仲直りをして清々しい顔をしている娘に。

いいなぁ、大人になると仲直りって難しいんだよ

って話をしました。

娘は、

ふーん

くらいの反応でしたが、自分で言っておいて

(なんで大人になると仲直りが難しいんだろう)

と思ったのです。

「ごめんね」「すいません」「申し訳ございません」

謝ることは、子どもより大人の方がずっと上手にできるのではないかと思います。

でも、仲直りは子どもの方が上手。

その時に「ごめんね」と同じくらい「ありがとう」が大切なんだと気づいたんです。

私たちは、様々な関わり合いの中で生きています。

きっと、子どものころよりもずっと大きく広い関わりです。

そして、様々なことが見えているからこそ「ごめんね」だけでは気持ちが収まらないこともあるんです。

そして、大人になると良くも悪くも「当たり前」がどんどん増えて行って感動が少なくなります。

だからこそお互いに「これくらい当たり前」との思いから「ありがとう」って言葉が減ってくるのではないかと思うのです。

そして、当たり前だと思っていると「ごめんね」という言葉にも重みがなくなってしまいます。

とは言っても大人も子どもも程度に違いはあれどなかなか素直に「ごめんね」「ありがとう」って言えないものです。

でも、子どもの方がそのハードルが低い。だからこそ、素直に自分の思いを伝えられるのだと思います。

ただ、素直になれないからこそ「ありがとう」「ごめんね」って言葉に重みが出るのが大人の良さなのかもしれません。

年末です、身近な方と今年1年を振り返り、思い切って「ありがとう」「ごめんね」って伝えてみるのもいいかもしれませんね。

もしかしたら、今生ではもう伝えられない「ありがとう」もあるかもしれません。

そういう時は、お仏壇で、お墓で、阿弥陀様と一緒に「いつも見守ってくれてありがとう」。

そして、先だった方と一緒に阿弥陀様に「ともにまた出会えるお救いを届けてくれてありがとうございます」と

お念仏申す年の暮れを送っていただければと思い、

今月の掲示を

「ありがとうってつたえよう」

にいたしました。

 

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