お父さんの髪はいつ生えてくるの?

 私は、髪をそっています。浄土真宗の僧侶は有髪でまったく問題ないのですが。私は都市開教を始めるにあたって、節約も兼ねてバリカンで坊主頭にすることにしました。

 しかし、バリカンだと機械の手入れや、下に落ちた髪の掃除をする必要があり、一番短い長さで刈ってもすぐ伸びてしまう。生来ものぐさな私には、そうしているうちに、段々剃りたい欲が出てきました。バリカンは面倒くさいということもあって「もういっそのこと剃ってしまえ!」となり、それ以降はずっと髪をそっています。私の頭はお他宗の執着から離れるための剃髪と違い。ものぐさや欲により剃っている頭ということが出来るのかもしれません。私自身「浄土真宗は剃髪しないお坊さんが多いけど、なんで剃っているんですか?」と聞かれたら「剃りたい欲にかられまして」と答えています。

 そんなわけで、髪を剃っている私ですが、3歳になる娘は自分に髪があるのに私に髪がないのが不思議なようで「お父さんの髪はいつ生えてくるの?」と聞いてくることがあります。「いつだろうねー」なんて答えていたのですが、つい先日、保育園で娘が私の頭の話をしていることがわかったのです。娘の迎えに行って帰り支度を済ませると、後に娘の同じクラスの友達が立っていました。「バイバイ」と声をかけると「○○ちゃんのパパは、どうして髪の毛生えてこないの?」と質問をされてしまいました。どう答えようか悩んだのですが。

「○○ちゃんのお父さんはね、怪獣に髪の毛を食べられちゃったんだよ。がぶっ!って」

と答えてみました。返ってきたのは

「何言ってんだこいつ」

という冷めた目でした。3歳児おそるべし。そんな中、私の横にいた娘は

「違うよ、お父さんの髪はまだ生えてこないだけなんだよ!」

と答えておりました。娘よ。それも違うぞ。というか君は私が髪を剃ってているところを見ているじゃないか。

 そんな話を担任の先生に話したら

「○○のお父さんまだ髪が生えてこないんだよー。ってよく言ってますよ」

と教えてくれました。

娘よ。心配してくれてどうもありがとう。でも、うん。外ではあまり恥ずかしいから言わないでほしいな。

そう思いながら。今日も髪を剃ります。

今週末 9月19日(土)14時からオンラインにて秋季彼岸会をお勤めいたします

詳しくは、ブログ「秋季彼岸会」をご覧ください。

-日日慶念寺(ブログ)