オンラインでの取り組み

こんな感じの設備で通信します

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、お寺の活動が満足に行えない日々が続いておりました。人を集める形の行事(法要・法話会・公開講座など)はどうしても中止もしくは別の形での開催を余儀なくされておりました。

 慶念寺でも、今年2月の公開講座から6月の法話会まで中止にしておりました。7月の盂蘭盆会では配信と参拝の両形態で行いました。しかし、さらなる感染拡大を受けて、8月の法話会は中止をいたしました。そういった中で深まるのは焦燥感。「何かやらなければ」という思いにずっと駆られておりました。そこで9月からオンラインでの法要・法話会を始めることにいたしました。

 また、法事に関しては6月よりオンラインでの受付を開始しておりました。こちらも多くはありませんが、何度かご縁を頂戴しております。

 オンラインでの取り組みをしているお寺は多く、築地本願寺でも法要や常例布教は今でもオンラインにて配信をされています。本年度の宗祖報恩講も一般参拝に加え、オンラインでの参拝を奨励しているようです。

 オンラインでの法要の魅力的な面は、距離を問題としない点です。離れた場所であっても一緒に参拝することが出来る。例えば、一緒に生活をしていない家族がいても、そこに通信環境さえ整えられれば、一緒にお参りすることが出来るのです。普段の法事では、外出するのが難しくてもオンラインなら法要に参加が出来る。これは大きな魅力と言えると思います。今までなら、あきらめていたのをあきらめなくてよくなるのですから。

 しかし、便利さの反面大きなハードルがあります。まずは設備の問題です。とはいっても受信していただく分には、スマートフォンがあれば大丈夫かと思います。もちろん電波状態などは確認する必要はありますが。法話会に関してはYouTubeで行っておりますので、YouTubeで動画が視聴できれば問題ありません。

 オンライン法事に関しては、zoomを利用しますので事前に通信状況テストを施主様とは行っております。そこで問題なく行えるかを判断いたします。

 ただ、スマートフォンやパソコンを用いる時点で利用できない方がいらっしゃるのも事実です。周囲の方のサポートがどうしても必要になります。

 そして、もう一つ。どうしても、直接お寺に来て行うのとは雰囲気自体が違ってしまいます。場の力、空気感というのがどうしても感じにくいのです。

 オンラインでの法要はメリットもあればデメリットもあります。今回あげたのは私が感じている中でも一部分です。もしかしたら実際に行った方には、他にも感じるところはあったかもしれません。

 私は、オンラインでの取り組みを行うまで悩みがありました。「オンラインが出来ない方を振るい落としてしまうのではないか」というものです。しかし、何もしなければ全員に対して壁を作ってしまうようなものです。

 もちろんオンラインは一つの選択肢です。法話会もそうですが、できるだけオンラインは最終手段として用いたいと思います。

 法事に関しても、ご自宅に伺うことも可能ですし、本堂でも「同居する1家族」まででしたら、お勤めすることも出来ます。ぜひ、直接お参りすることを大切にしながら、ご法事などをお勤めしていただければと思います。

11月の法話会は14日(土)14時より
宗祖報恩講ならびに報恩講法要を勤修いたします。

こちらの画像からYouTubeにとべます

-日日慶念寺(ブログ)