御絵伝

 長念寺の報恩講も終わり、私の今年の報恩講シーズンは終了いたしました。報恩講シーズンは、大体10月ごろより始まります。

 本願寺派ではどのお寺でも必ず勤める報恩講ですが、一つだけ決まりというか、暗黙のルールのようなものがあります。それは、1月9日から16日にかけて行われる本山本願寺のの報恩講「御正忌報恩講ごしょうきほうおんこう」の時期に本山へお参りできるように、前もってお勤めをすることです。これを「おこし」「ご引上いんじょう(お引上げとも)」などと申します。ですから、だいたい10月ごろ。お彼岸が終わって少ししてから各お寺で報恩講が勤まり始めます。

 一番多いのが11月。旧暦の11月28日が親鸞聖人のご命日ということもあり、そのあたりに報恩講をなさるお寺が多いようです。本願寺派の本山本願寺派新暦の1月16日に合わせて行われます。(お東は11月28日ですね)

 さて、御絵伝ごえでんのお話です。御絵伝は報恩講の時にしか掛からない親鸞聖人の伝記を絵にしたお軸です。最近では様々な大きさのものがありますが、古く一般寺院では四幅一揃えの物を掛けます。

 この御絵伝ですが、描かれた時代によって彩色の鮮やかさや、着物の柄などが全然違うそうです。学生時代に学んだことですが、これは描かれた当時の本願寺の状況や、巷で流行していた着物の柄などが御絵伝に反映されるからなのだそうです。伝記を絵にしているのに、着ているているお着物は書かれた当時の流行に則っているというのがなんとも興味深いですね。

 と、言うわけで。私の実家の長念寺の御絵伝。今年はアップでとってみました。(と言っても画面越しではわかりにくいかもしれませんが)

 裏書を見ると江戸中期、本願寺第17代宗主の法如上人の時に描かれたものだそうです。当時の時代背景などを見ていくともっと面白いのですが、そのあたりは置いておきまして。この御絵伝。かなり彩色が鮮やかです。そして、親鸞聖人のご往生の直前のお衣の色。黄土色に見えますが、近づくと金で柄が描いてあるのです。当時の本願寺の状況がこれらの事から何となく見えてまいります。

 何が良くて何が悪いということではありません。色が多かろうが少なかろうが大切な御絵伝です。その一方で当時の本願寺の状況を拝察することが出来る大切な史料でもある。
 御絵伝は、それを持つお寺の歴史的な歩みを知る大切な指針になる物でした。親鸞聖人を偲び、ご恩報謝の志を新たにするとともに、先人たちのご苦労も御絵伝から拝察することが出来るのです。

「やっと御絵伝をお迎えすることが出来た」

その思い、よろこびを御絵伝の絵や裏書から、現代に生きる私たちは時を超えて感じることが出来るのです。

 慶念寺も早く御絵伝をお迎えしたいものです。

12月より事前予約制にて、公開講座を再開いたします。詳しくはコチラをご覧いただ下さい。(もう間もなく定員に達します検討されている方はお早めにお願いいたします)

12月12日(土)14時より
オンラインにて成道会じょうどうえ法話会を行います。下の画像をタッチしてお参りください。

コチラの画像よりYouTubeにとべます

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